17歳からのプログラミング入門。

情報系の門の先で起きたことをたまにメモ。

十干十二支(干支)で年号を覚える

kosen13s' Advent Calendar の4日目の記事です。お姫様の後は大変です。

創作のネタになりつつ、勉強の役にも立ったりする話を記憶の範囲で書き留めておきます。


はじめに

年が明けると干支はどうなるでしょう? 戌年?間違ってはいませんが、もうちょっと詳しく言うこともできるんですよ。 そもそも「干支」という言葉は「干」と「支」に分かれた言葉なんだそうで。

支(十二支)

十二支というのは数え方のことです。 というより、きっと日本の皆さんには以下の表を見てもらったほうが早いんじゃないかとも思います。

番号 呼び方 訓読み 音読み
1
2 うし チュウ
3 とら イン
4 ボウ
5 たつ シン
6
7 うま
8 ひつじ
9 さる シン
10 とり ユウ
11 いぬ ジュツ
12 ガイ

童話なんかではこれらがそれぞれ動物になぞらえられたりしますね。 元々は漢字だけがあって、動物との対応は後づけなんだそうです。

ちなみに、2018年は戌の年です。

干(十干)

十干は生命の循環の様子を10段階に区分したものです。 十干の要素にはそれぞれ五行と呼ばれる元素が割り振られ、なかなか中二心をくすぐられるやーつとなっています。

十干の一覧を以下に示します。

番号 名前 元素 訓読み 音読み
1 きのえ コウ
2 きのと オツ
3 ひのえ ヘイ
4 ひのと テイ
5 つちのえ
6 つちのと
7 かのえ コウ
8 かのと シン
9 みずのえ ジン
10 みずのと

上から順に甲乙丙丁・・・と、ここまでは順序を表すのに使われたりもしますね。 (例: 甲・乙・丙種危険物取扱者、甲乙つけがたい、甲論乙駁、契約書に於ける前者・後者)

また、五行の元素は相生という関係で順序付けされて並んでいることがわかります。

  • 木は燃えて火を生む。
  • 火の後には灰が残り、灰は土へ還る。
  • 土を掘れば金(金属)が現れる。
  • 金属の表面には結露して水が付着する。
  • 水は木を養う。

それに、先に現れた方には「え(兄)」、後に現れた方には「と(弟)」という接尾辞がつけられ、機械的に訓読みが割り当てられていることもわかります。 ちなみに「干支」とかいて「えと」と読むのは、この「兄弟」の読みが元なんだとか。

五行のあたりは興味のある人はいろいろ調べてみると良いと思います。 僕はそれで中学校の時にオリジナルデュエマカードを作って遊ぼうとしてました。

2018年は戊の年です。

十干十二支

古くから、この十干と十二支を組み合わせて年が表現されてきました。 2017年は丁酉(テイユウ: 変換ですっと出てくる)の年だし、2018年は戊戌(ボジュツ: こちらも変換で出てくる)の年です。

1年経てば十干も十二支も1つずつ動いていきます。 1周りするのには、10と12の最小公倍数で60年かかります。 60年経つと暦が一巡して還ってくるので60歳を「還暦」というのですね。

便利な話

ところで、十干は10個で一巡りするので、10進数で表される西暦の下一桁に対応します。

西暦の下一桁 名前
4
5
6
7
8
9
0
1
2
3

丁酉も戊戌もちゃんと下一桁がマッチしていますね。これを使って年号当てをしていきましょう。

問題

  1. 壬申の乱大海人皇子(のちの天武天皇)が起こした内乱である。壬申の乱が起きた年を答えよ。
    1. 666年 2. 669年 3. 672年 4. 675年
  2. 戊辰戦争大政奉還後に行われた新政府軍と旧幕府軍との争いである。戊辰戦争が起きた年を答えよ。
    1. 1867年 2. 1868年 3. 1869年 4. 1870年
  3. 阪神甲子園球場は戦前からある野球場である。建設されたのはいつか。
    1. 1904年 2. 1914年 3. 1924年 4. 1934年

解答

  1. 3(壬申、壬の年に起こっているので、年号の下一桁は2です。)
  2. 2(2018年と同じ戊の年なので年号の下一桁は8です。)
  3. 3(甲子園は甲子の年に建てられているので、2014年:子午の年から十二支を合わせるように10年ずつ遡っていくと1924年に当たります。)

ちなみに、60年で暦が一周りするので、1924年の他にも1984年、2044年も甲子の年です。 ちなみに阪神甲子園球場は、1984年に開場60年の甲子の年を記念してスコアボードを更新したそうです。

おわりに

暗記よりもエピソードがあったほうが覚えやすいと思うから、これから受験に挑まれる皆様に於かれましては、何卒善戦なさいますよう後方より応援いたしております。

(十干の順番が覚えられないというのは頑張って・・・)